なんでもないと思いたい。

わたしのこと、日々思うこと。

こんな町で生きていきたい

息ができない。もちろんきちんと呼吸はしているけれどなんとなく苦しい、そんな日々から解放される日を想像する。

駅を出て数十メートル歩くと神社がある。周辺には個人の商店がいくつも並んでいる。人の行き交いはそこそこ多いものの、不快な気分ではない。

ご近所さんではなんとなく挨拶をするようになった、週に数回顔を合わせる自分の家の周りを掃除するおばちゃん、大きなクマみたいにもこもこの犬と散歩するおじちゃん、子どもを自転車で保育園に送る斜め向いのパパさん、同じ時間の電車に乗るお向かいの同年代の女性。

なんて、顔見知りをなんとなく受け入れていくような、顔しか知らないけどぼんやりと親しみを感じるような、そんな人たちでできた町で生活がしたい。知らない人だけど同じ町に住む人、そんなぼんやりとした関係の中でしっかりと古くからある町。

車窓から見える川沿いの景色は灰色のビルではなくて緑がいい。視界を遮るほどの戸数の多いマンションではなくて、適度な距離を保ちながら建ついろんなタイプの家。風にのってきこえるガタンゴトンと、踏切の警報器の音。

ぜんぶ理想でしかないけど、いつかそんな町にうつりたい。前の町も悪くはなかったけど、この町の方がずっといいよ、なんて笑って話せるような時間がくればいい。